民事介入暴力及び非弁護士活動対策委員会

委員長 後   亮 副委員長 木下 智仁
和田  篤

1 当委員会について

当委員会の活動は、民事介入暴力対策と非弁護士活動対策に大別されます。以下、それぞれの活動内容について述べます。

(1) 民事介入暴力対策

当委員会では、暴力団をはじめとする反社会的勢力による不当要求を排除するなど市民が安心して生活を送ることができるよう、和歌山県警察や公益財団法人和歌山県暴力追放県民センターと連携しながら、様々な活動を行っています。一例を挙げると、各業界団体で開催される研修会や協議会に参加し、講演するなどして、反社会的勢力により不当要求行為がなされた場合の対策や、取引場面や組織からの反社会的勢力排除に関する啓蒙活動や支援活動を継続的に行っています。直近では、平成30年7月6日に和歌山県民文化会館小ホールにおいて、背後に暴力団が存在しその資金源になっているとも言われている特殊詐欺に関するシンポジウムを開催し、その実態・手口を明らかにしつつ、被害に遭わないための方策を市民の方に紹介しました。

また、実際に反社会的勢力による被害が発生した場合には、委員有志による弁護団を結成して、被害者の代理人として被害回復のために訴訟を提起するなどの具体的方策を講じています。過去には、近隣住民からの依頼を受けて暴力団組事務所の使用差止のための仮処分申請を行い、組事務所の使用を止めさせたり、組員による恐喝被害を受けた被害者から委任を受け、当該組員の所属する暴力団の組長に対してその使用者責任を問う損害賠償請求訴訟を提起し、大部分の被害回復を実現しました。

更に、暴力団の潜在化に伴い行為態様に着目した対策の必要性が活発に議論されるようになり、これを受けて、当委員会も不当要求対策活動を活発に行うようになりました。近時では、教育委員会や学校、医療機関などを対象にした不当要求の実態の調査や、対策の研究に取り組みました。

(2) 非弁護士活動対策

また、当委員会では、市民が安心して良質なリーガルサービスを受けられるようにし、ひいては司法制度に対する市民の信頼を確保するために、弁護士などの資格を得ずに法律事務の処理を行ういわゆる事件屋を排除したり、権限に制約のある司法書士や行政書士などの有資格者が権限外の法律事務を行っていないか監視しています。そして、そのような活動が疑われる場合には、文書で警告を行ったり、会を挙げて刑事告発を行うなどの対策を講じております。

また、隣接士業の方が、権限がないのに債務整理や相続などの法的紛争に介入した際に、その処理に問題があったために依頼者に被害が起きてしまった場合、被害者からの依頼を受けて、委員有志による弁護団を結成し、民事上の手続を講じて被害救済を図ることもあります。最近では、杜撰な債務整理を行いながら依頼者から報酬名目で高額の金員を徴収した司法書士に対して損害賠償請求訴訟を提起し、最高裁で勝訴判決を得て、被害者の救済を図りました(最高裁平成28年6月27日判決)。

2 さいごに

当委員会では、今後も上記のような民事介入暴力対策、非弁護士活動対策を通じて、市民の権利利益の擁護を図っていく所存です。