和歌山弁護士会とは

弁護士及び弁護士会の使命

和歌山弁護士会は、和歌山県内に法律事務所を開設している全ての弁護士が会員となって組織している法人です。

弁護士は、弁護士法第1条により、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とすると定められていますが、弁護士がその使命を全うするためには、国家権力から独立し、場合によればこれと毅然として対峙しなければならない場合もあります。

そのため、弁護士の資格審査や懲戒は弁護士会だけが行うことができ、弁護士は裁判所や法務省などの国の機関から監督を受けることはありません。

そして、弁護士業務を行おうとする者は、必ずいずれかの弁護士会に入会しなければ業務を行うことができません。

以上のとおり、弁護士会は、国や地方自治体などの監督官庁が存在しない、いわば完全な自治権を持った団体として法律で認められています。

私たち和歌山弁護士会は、このような自治権が認められた理由を常に自覚し、基本的人権の擁護と社会正義の実現を目指して活動しています。

会長挨拶

令和4年度和歌山弁護士会会長の山岡大(やまおか だい)です。吉澤尚美(よしざわ なおみ)、河野ゆう(こうの ゆう)、浅野喜彦(あさの よしひこ)の3名の副会長とともに、和歌山弁護士会の業務執行を担当します。

 

和歌山弁護士会には、令和4年4月1日現在で、144名の弁護士が所属しています。そのほとんどが和歌山市内の事務所で業務を行っています。和歌山県は、比較的南北に長い県ですが、弁護士はそのうちのもっとも北に位置する和歌山市に集中しており、紀南や、橋本市周辺の方には、弁護士へ相談することのハードルが高いかもしれません。

本年度は、和歌山県を「どこでも上質な司法サービスを受けられる」地域とすることを目標として、地域によって司法サービスへの距離がある状態を改善するとともに、さまざまな活動を通じて、司法サービスをより上質なものに向上させたいと考えています。

 

地域間の格差の改善については、これまでと同様に、弁護士がいない地域や少ない地域において、積極的に法律相談を行っていきたいと考えています。また、他の都道府県では、ウエブ会議を利用したリモート相談も開始されており、和歌山弁護士会においても、その導入を検討します。

司法サービスの充実については、県内の自治体に犯罪被害者等支援条例や消費生活条例の制定を働きかけます。また、災害時の法律相談やADR(もめごとを裁判によらずに話し合いにより解決する手続)の実施について、円滑に実施できるような体制を整えます。

 

犯罪被害者等支援条例は、その名のとおり、犯罪被害に遭われた被害者やご遺族を支援するため、自治体の責務等を定める条例です。社会生活を送る誰もが、犯罪の被害に遭う可能性がありますが、それを予想している人はいないでしょう。被害に遭った方は、非常に大きな精神的苦痛や混乱に見舞われ、経済的にも苦境に立たされます。和歌山県には、弁護士につなげる法的支援を含めた犯罪被害者等支援条例が既に制定されています。しかし、それだけでは足りません。被害者等が被害から回復し、社会の中で再び平穏な生活を送ることができるようにするためには、住民の最も身近なところにある基礎自治体に、被害者等が駆け込むことができる受け皿となる条例が必須です。和歌山県においては、令和3年4月現在では未だ8市町でしかこの条例は制定されていません。県内のどの市町村に住んでいるかによって格差があることは望ましくありませんから、その他の市町村においても条例が制定されるよう、働きかけていきます。

 

消費生活条例は、みなさんが平穏な生活を送ることができるよう、突然の営業訪問などを制限するなどの内容を含む条例です。和歌山県下の市町村では、まだ制定されていません。突然の訪問販売などによる被害はあとをたちません。このような条例が制定されることにより、被害の発生を少なくして、住みよい和歌山県になると考えていますので、県内の市町村に条例の制定を働きかけます。

 

災害協定は、災害発生後に、弁護士が自治体と共同して法律相談などを行うための取り決めです。災害によって生活の糧や、生活のための自宅などを失った方には、法的な支援も重要となります。すでに、和歌山県、及び県内すべての市町村と和歌山弁護士会との間で、協定を締結しています。今後は、さらに実効性のあるものとするための努力を継続します。

 

このほか、成年後見制度を利用しやすくするために、自治体をはじめとする他の機関と協力するなどの施策も進めていきます。

 

和歌山弁護士会は、和歌山県を「どこでも上質な司法サービスを受けられる」地域にするため、努力したいと考えています。

 

令和4年(2022年)
和歌山弁護士会会長 山岡 大