声明・談話

和歌山市で選挙活動中に発生した爆破事件に関する会長声明

2023年(令和5年)4月19日
和歌山弁護士会
会長 藤井 友彦

2023年(令和5年)4月15日午前11時25分頃、岸田文雄内閣総理大臣が衆議院和歌山1区補欠選挙候補者の応援のため訪れていた和歌山市内の演説会場において爆発物が投げ込まれるという事件が発生した。

選挙活動中に爆発物を使用して尊い人命を脅かすことは、その動機がいかなるものであれ、市民を不安に陥れるだけではなく、暴力によって言論の自由を封殺するものであって、基本的人権と民主主義に対する重大な攻撃であり、断じて許されるべきものではない。

他方、本件の真相解明は、日本国憲法が認めている被疑者・被告人の権利が十分に保障された上で、司法機関における適切な手続の下になされるべきものであることは論を俟たないところである。

当会は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする弁護士の立場に照らし、今後も日本国憲法で認められた被疑者・被告人の権利を最大限擁護すべく活動していく一方で、日本国憲法の基本的理念である表現の自由の保障と民主主義の堅持に向けて一層の努力を続け、弁護士の使命を貫徹していくことをここに決意する。